世耕官房副長官がイスラム国事件振り返る

 世耕弘成内閣官房副長官が20日、日高地方入りし、みなべ町や美浜町で国政報告会を開いた。トップのみなべ町では、自身が安倍晋三首相の中東歴訪同行中に発生したイスラム過激派組織「イスラム国」による日本人拘束事件について政府の対応を説明。「日本に戻ってからは不眠不休で緊迫の連続だった。結果は残念だったが、政府としては全力を尽くした。とくに中東の現場にいた私は、安倍外交の力をあらためて実感した」と振り返った。
 「イスラム国」は先月20日、湯川遥菜さんと後藤健二さんを人質にした映像をインターネットに公開し、日本政府に2億ドルの身代金を要求。安倍首相とともにイスラエルにいた世耕氏は、ホテル内での緊急会議でタブレット端末でその映像を安倍首相に見せ、その場で身代金支払いには応じない、テロリストと直接交渉はしない――などの方針を決定した。中山泰秀外務副大臣をヨルダンの現地対策本部に派遣し、帰国後は空港から官邸へ直行。「それからの10日間はほとんど家に帰れず、家に帰っても真夜中の緊急呼び出しがあり、眠れない日々が続いた」と振り返り、2人を救えなかった結果については「残念だったが、政府としてはやるべきことはしっかりやった」と述べた。
 今回の事件では、安倍首相はヨルダン、トルコ、エジプトの各大統領・国王に対して真夜中に電話会談を申し入れた。指示を受けた外務省の担当者は「この時間ではおそらく無理です」といったが、安倍首相は「とにかくお願いしなさい」とし、結果、3人の大統領・国王はみんな快く「日本のために全力を尽くす」と約束してくれた。これについて世耕氏は「まさに安倍外交の成果が表れた瞬間だった。とくにヨルダンとトルコのリーダーの対応は親身だった」と振り返った。
 ほか、話題の地方創生では、本年度補正から始まる一括交付金について、「各自治体には26・27年度の15カ月で、地域活性化のための数値目標を設定してもらうことになる。われわれはその成果を見て、28年度から本格的な交付金で、やる気があり、いいアイデアのあるまちには手厚く配分する」とし、「アベノミクスの成果が農家の人たちにも実感してもらえるよう、安倍内閣は全力で取り組む」と強調した。

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