当事者意識の大切さ

 「『1人で100㌔の重りを引ける』ケース。3人が力を合わせると何キロの重りを引けるか」。おおよその数字だが、「255㌔」になるそうだ。2人のときは「186㌔」、8人では「384㌔」。それぞれ1人が出す力は2人93㌔、3人85㌔、8人48㌔で、人数が増えれば増えるほど本来の個人の能力を出し切れないようになるという。8人が集まった場合では1人当たりにすると、100㌔の半分以下の力しか発揮できないらしい。
 先日開かれた日高高校バレーボール部主催の同校創立百周年記念事業講演会。講師の元男子バレーボール日本代表監督・植田辰哉さん(50)が、中高生たちに前出の話をされていた。植田さんは人数が増えるに連れて1人当たりの発揮できる力が減っていく理由を「無意識のうちに人任せにしている」などと説明。チームとして成長するためには一人一人が100㌔の力を出し切れるように「当事者意識を持つことが必要」と強く訴えていた。子どもたちにこの話をしたときには、冒頭(かぎカッコ)の質問も行い、静まったままの会場を見渡して「ハイと(手を挙げて)答えられるようなリーダーが何人いるかが大事」と意識改革の必要性を分かりやすく伝えた。
 会議や授業で質問されたとき、自分に回答、考えがあるのに「誰かが答えるだろう」と時間が過ぎるのを待ったという経験は、ほとんどの人があると思う。みんなが「自分が答えなければ」と当事者意識を持てば、いろんな意見が活発に飛び交ううえ、コミュニケーションも深められる。同じだけの時間を使っても内容、成果はまったく変わってくる。
 個々の能力と違い、意識はいますぐにでも変えられる。すぐに実践してみよう。    (賀)

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