官公庁は26日が仕事納めとなり、日高地方でも御坊市役所、各町役場で仕事納め式が行われた。町制施行60周年のことし、3月に中善夫前町長が急逝、5月に突然の町長選が行われるなど思わぬ事態が起こった日高町では、松本秀司町長が中前町長をしのんだうえで「誠実に、笑顔で健康に暮らせるまちづくりを目指してまいりたい」と職員を前に訓示し、就任後初の予算編成に臨む来年の行政運営へ意欲を見せた。
冒頭、中前町長が亡くなる直前に収録された、職員に向けたメッセージテープが流された。「今日まで職員の皆さまに支えていただき、皆さま方のご理解とご協力のおかげでさまざまな施策を実施できました。皆さま方には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました、ありがとうございました」との言葉に職員も神妙な面持ちで聞き入った。
松本町長は訓示の前に、中前町長のメッセージを受けて「中町長は、職員が住民のためにいままで以上に頑張ってほしい、そういう思いでいっぱいだったと思います。ことしの反省をし、中町長の思いに報いてほしい」と一層の住民サービス向上を求めた。訓示では町長就任7カ月について「公約の一つであった子ども医療費の無料化対象を高校卒業の18歳まで拡大する条例改正は、このたびの議会(12月定例会)で可決いただけました」と振り返り、来年へ向けて「私にとりまして初めての予算となる新年度予算では順次、施策の展開を図り、誠実に、笑顔で健康に暮らせる町づくりを目指してまいります」と力を込めた。最後に「町民の福祉向上のため、なお一層のご支援とご協力をたまわりますよう心からお願い申し上げます」と一致団結を呼びかけ、締めくくった。