投票率から考える防災

 先月22日に長野県北部地震が発生した。同県白馬村が震源で、マグニチュード6・7を記録。最大震度は6弱と大きな揺れを観測した。多くの建物が被害を受け、けが人も多数発生した。しかし地震の規模の割には、幸いにして死者はゼロで、インターネットに白馬村の住民間の連携の強さが人命救助で功を奏したことが紹介されていた。
 内容を要約して説明すると、同村では40棟以上の家屋が全半壊する被害を受けたが、いち早く住民の安否を確認して救助活動に移ったという。迅速な行動がとれた理由は、日頃からの住民間の付き合い。親密な人間関係があったからこそ、各地区に組織されていた区長を頂点としたピラミッド型の住民組織が機能し、素早い連絡ができた。誰がどこに寝ているかなども把握されており、倒壊家屋からの救出をスムーズに行うことにもつながったという。
 東日本大震災が3年前にあり、地震の怖さをまざまざと痛感させれたばかり。日高地方でも南海トラフの巨大地震の発生が懸念され、他人事とは思えない。近年、災害に対する備えが一段と重視されている。避難場所の確保、家具の転倒防止などの対策は事前に行っておくのは言うまでもないが、白馬村のような人間関係の構築は、災害に対する大きな備えになる。
 ネットの記事では、人間関係の結びつきの強さの例として選挙の投票率の高さを挙げ、地元の消防団長の言葉で「誰かが投票に行かなければすぐにわかってしまう。周囲の目があるからね」と理由を説明していた。30日には和歌山県知事選が行われた。自分の住んでいる地域の投票率を参考に、防災について考えてみてはどうだろう。     (雄)

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