梅システムが世界農業遺産へ大きく前進

 農林水産省は21日、世界農業遺産の認定に向けた最終評価を発表。みなべ町と田辺市の梅産地の農業システム「梅システム」が選ばれた。国内ではほかに「里川における人と鮎のつながり」(岐阜県)、「高千穂郷・椎葉山の森林保全管理が生み出す持続的な農林業と伝統文化」(宮崎県)も選考され、3地域が年内に国連食糧農業機関(FAO)に申請される。これまで日本からの申請はすべて認められており、登録に向けて大きなハードルをクリアしたことになる。
 世界農業遺産は次世代に伝統的な農業・農法などを継承するシステムで、国連食糧農業機関(FAO・イタリア)が認定する。現在は世界31地域、国内では石川県能登半島(能登の里山海岸)、静岡県(静岡の茶草場農法)など5地域が認定されている。
 みなべ町と田辺市の梅産地ではことし5月に「みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会(会長・小谷芳正町長)」を立ち上げ、登録に向けて取り組んできた。「みなべ・田辺の梅システム」は、養分に乏しい礫質の斜面を梅林として利用、周辺に残した薪炭林に生息するニホンミツバチと梅の共生など有効活用し、高品質な梅を持続的に生産している仕組み。推進協議会では6月に農林水産省に申請、9月に現地調査などが実施された。来春にはFAOからの現地調査、プレゼンテーションがあり、順調に進めば来年5~6月ごろの世界農業遺産国際フォーラムで決まる。
 推進協議会の小谷会長は「皆さんの協力のおかげでここまでこれた。まだまだこれから努力しなければならないこともあり、協力をお願いしたい。登録できれば、健康食品としての梅を世界にアピールしていきたい」と話している。

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