御坊出身の洋画家野田氏に県文化賞

 文化の向上発展に顕著な業績を残した人らをたたえる県の文化表彰受賞者が決まり、本年度の文化賞は御坊市御坊出身の洋画家で、多摩美術大油画専攻教授の野田裕示(ひろじ)氏(62)=東京都杉並区=が選ばれた。
 野田氏は日高高校から多摩美術大美術学部絵画科(油画専攻)に進み、卒業翌年の昭和52年には東京の南画廊で最年少作家として個展を開催。56年にはアクリル絵の具による箱状の支持体を用いたレリーフ状の作品を発表し、60年ごろには支持体を袋状に覆う独自のスタイルを生み出した。平成以降は表面のカンヴァスを縫い合わせたり、画面に張りつけた綿布を折り返し重ねる手法等が高く評価され、2年前には国立新美術館で大規模な回顧展が開催された。
 過去には第51回芸術選奨文部科学大臣新人賞(平成13年)、御坊市文化賞(同)、第21回現代日本彫刻展毎日新聞社賞(17年)などを受賞。今回の県文化賞受賞には、「好きな絵を描くというごく個人的な行為をずっと見守り続け、その作品を高く評価してくださった方々への感謝の気持ちでいっぱい。高校時代の県展出品以来、数々の発表の場を与えてくださった県立近代美術館はじめ、県内各方面の皆さまのご支援あっての今であると強く感じています。これからも一層の努力を続けていきたいです」と話している。
 本年度の県文化表彰は野田氏のほか、文化功労賞に元日高高校校長で白浜町のカタツムリ研究家湊宏氏(75)、文化奨励賞に和歌山市出身で大阪在住の作曲家石黒晶(さやか)氏(60)ら2個人、1団体が選ばれた。表彰式は27日午後2時から県庁正庁で行う。

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