劇団RAKUYU 人情喜劇に笑いと感動

 劇団RAKUYU(松本こうじ代表)の第11回公演は31日、御坊市民文化会館大ホールで行われた。今回は子どもと大人の2本立て。少年と子ギツネの交流を通じて自然の大切さを訴える「夕陽の声」を子ども団員が熱演したあと、大人団員が人情コメディ「煙が目にしみる」をじっくり見せた。
 「煙が目にしみる」は声優・俳優の故鈴置洋孝原案、堤泰之脚本で、現代演劇ではよく知られた名作喜劇。斎場を舞台に、2つの家族にまつわる悲喜こもごもの人間模様を描く。斎場で焼かれるのを待つ2人の故人は「あの世へ行く前に家族に伝えたいことがある」と白装束姿で斎場をさまよう。認知症が始まったと思われているおばあちゃんにだけは彼らの姿が見える。それぞれに事情を抱え、もめごとを起こしかけていた2つの家族だが、おばあちゃんが「人の死というものは、その人が生きてる間にかかわったすべての人達のものです。亡くなった方への思いは、かかわった人の数だけあるんです」と訴え、故人の言葉を伝えたことから誤解が解け、温かな交流が生まれる。最後には、2つの家族が仲良く1枚の写真に収まって幕が下りる。突然の別れを悲しむ家族の姿はしみじみとした共感を呼び、イタコとして死者の言葉を伝えるおばあちゃんのとぼけた味わいの演技に笑いと拍手が起こっていた。
 「夕陽の声」では、開発で住みかをなくしてしまう子ギツネたちの悲しみ、何もできない自分をくやしく思う少年の思いを子ども団員が熱演。温かな拍手が送られていた。
 ロビーでは、昨年8月に他界した同劇団メンバーでイラストレーターのかりやぞののり子さんの追悼作品展も開かれた。

関連記事

フォトニュース

  1. いまが見頃です

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 出撃直前、さくら弾機が炎上 極秘扱いで「知られざる特攻機」とも呼ばれたさくら弾機は、直径1・6㍍、…
  2. 飛行機乗りが夢だった 1944年(昭和19)6月、日本はマリアナ沖海戦に敗れてサイパンが陥落し、絶…
  3. 激戦のフィリピンで6年 日米開戦直後の1941年(昭和16)12月22日、日本は米軍の支配下にあっ…
  4. 空襲に怯え、悲痛な思い 大戦末期、空襲に怯え、悲痛な思いをした御坊市島の竹田(旧姓=山﨑)玉枝さん…
  5. 根室空襲、艦載機が猛爆 大東亜戦争末期、制海権を失った日本は北海道まで米軍に押し込まれ、1945年…

Twitter

書籍レビュー

  1.  みなべ町の高城小学校(原啓司校長)で21日、「高城ロックンロールフィールド」が開かれ、1980~9…
  2.  還暦を過ぎても精力的に新作を発表し続ける東野圭吾。木村拓哉と長澤まさみ主演で映画化もされた人気シリ…
  3.  1945年8月15日正午、天皇陛下がラジオで国民に向けて終戦の詔書を読み上げ、国民はこのいわゆる玉…
  4.  テレビで見ない日はないぐらい、ニュースを視聴者に分かりやすく解説してくれるジャーナリスト池上彰氏。…
  5.  元アニメーターで江戸川乱歩賞作家、真保裕一の「行こう!」シリーズ最新作。今年5月に文庫化されました…
ページ上部へ戻る