日高川筏流しの記念碑再建

 旧川上村出身の元筏師、井原眞男さん(80)=御坊市湯川町財部=は、日高川町の助成を受けて高津尾の鳴滝橋東詰めに筏流しの記念碑を建立。26日に除幕式が行われ、元筏師やその家族ら約20人が完成を祝った。井原さんは平成20年5月に同地に自費で記念碑を建立したが、平成23年9月の台風12号豪雨の日高川の氾濫で流失、「筏流しの歴史を後世に伝えたい」との思いから再建した。
 建立した場所は当時、「佐井の鳴滝」と呼ばれた筏流しの難所中の難所。除幕式で、井原さんは当時を振り返り、「町をはじめ、関係者の方々に感謝申し上げます。筏流しの歴史や活躍を後世に伝えたく、この地に再び建立させていただきました。皆さん、これからもこの碑を見守ってください」とあいさつ。地元日高川町の市木久雄町長は「難所に建立できたことをうれしく思います。町としても歴史ある筏流しを後世に残したいと考えております。井原さんの情熱と合わせて継承していきたい」と祝辞。来賓の冨安民浩県議は「時代とともに忘れ去られようとしていますが、歴史を後世に伝えることは生きている者の務め。建立をうれしく思います」、御坊市議会の森上忠信議長は「立派なものができました。大切に守っていただきたい」と喜びの言葉を述べ、井原さんによって除幕されると、大きな拍手に包まれた。このあと、元筏師で日高川町筏流し唄保存会の石本幸也会長(82)が完成を祝い、筏流しの唄を披露した。
 記念碑は、流失した前回の場所より約30㍍上流に建立した。縦1・5㍍、横1・3㍍の御影石で「日高川 筏流しの歴史」がタイトル。上流から切り出された木材を筏に組んでつなぎ、激流を下って御坊まで運んだ筏流しの歴史や難所の佐井の鳴滝、筏師の勇ましい活躍など紹介した碑文が刻みこまれているほか、井原さん自身が制作した筏流しのミニチュア模型の写真、旧川中村と旧川上村の元筏師15人の名前も入っている。井原さんは平成18年にも椿山ダム付近にも記念碑を建立している。
 碑に名前が刻みこまれている元筏師は次の皆さん。
 旧川中村=井原眞男、古山春雄、小早川幸三、柏木幸雄、原兼太郎、芝勝、柏木正治▽旧川上村=山下 太郎、古山晴、玉置広一、古山勝次、宮井邦芳、西川守、石本幸也、石本伊助

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