第50回記念白玄会展に思う

 洋画の愛好家団体、白玄会の第50回記念展が、4日間にわたって御坊市中央公民館で開かれた。現会員23人の40点、「あゆみ展」として故人を含む元会員や会にゆかりのあった人達の59点、合わせて99点に上る充実した作品展となった
 記者になって間もない頃から、同会に関する取材をしてきた。会員の皆さんには中央展での入賞、個展の開催など活躍している方が多く、それぞれの作品には独自の世界が広がる。作品展で大作の前に立つと、違う宇宙の入り口に立っているようだ。「白玄会」という会名は、素人・玄人問わず相集う会との意であると共に、「色の基本である白と黒に、表現の無限の可能性があるとの意味を込めている」という内容のことを、昨年不慮の事故で他界された西浜久計氏から十年以上も前に聞いたことを思い出す
 「あゆみ展」では、氏の遺作「バンクーバー」も展示されていた。水の色が印象的な、河口の絵だった。元会長・林良三氏の名もあった。生前にアトリエを訪ねコレクションの貝の化石を見せていただいた。「貝の精」と題する絵が展示されていた
 「芸術は長く人生は短い」ということわざがある。元々は古代ギリシャの医聖ヒポクラテスの言葉で「術(医術等)を究めるには人生は短すぎる」という意味らしいが、「人の一生の短さに比べ、人の為した仕事・芸術は長くいつまでも残る」という解釈もあり、日本ではこちらの方が知られているようだ。どちらも真理だと思う
 展示会場では、「絵を見ているといろんなことを思い出す」との言葉も聞かれた。作品鑑賞とは、表現された対象と作者の心の両方に出会うこと。残された芸術は時を超えて、作者との出会いを実現させてくれる。   (里)

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