一票を町づくりの原動力に

 選挙は無投票より選挙戦になる方が、まちのためにいい。自身の体験にも基づき、そう思うようになった。
 議会で学校給食導入を求める請願が採択された。だが、一向に進展しなかった。学校給食導入には賛成・反対とも主義、主張がある。賛成派は「共働きが増え、コンビニなどの弁当で昼食を済ませる家庭も出てきている。子どもたちの栄養バランスが心配」「母親の負担が軽減され、子育て支援につながる」など、反対派は「親の愛情が注がれた弁当を食べさせるのが一番の教育」「毎日弁当を確認することで、子どもの体調を把握できる」など。どちらの考えも否定はできない。だから進めるのも難しかった。学校給食はほとんどの自治体で導入されており、この町でも圧倒的に賛成派が多かったが、議論は繰り返されても事業は進まなかった。それが町長選を境に一変。強い民意を受けた新町長が就任後すぐに事業を進め、実現させた。仮に選挙がなければもっと時間がかかったかもしれない。
 原発でもそう。「反原発」を掲げて選挙を制した町長が、依然くすぶっていた問題を収束させた。無投票なら「状況を見て…」などとあいまいにすることもできただろうが、選挙戦になれば明確な態度が求められる。さらに有権者の一票ずつの意思表示が結果で示され、それが町を動かすことにつながった。
 6日告示、11日投開票の日高町長選。単なる人気投票にしてはいけないという思いに変わりはない。幸い、少しずつだが立候補予定者の公約に違いも出てきた。本紙でも、もっと詳しく報道していく方針。有権者は両者の公約をしっかり見定め、必ず一票を投じてほしい。前出のようにその一票が町づくりの原動力になる。     (賀)

関連記事

フォトニュース

  1. は~い!

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

  1. 日高町第3回納涼夏祭り

    8月 25 @ 3:00 PM

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る