日高川町議選 戦力最終分析

 定数12に対して現職12人、新人1人の計13候補が、熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げている日高川町議選の舌戦もいよいよきょう限り。5~6人が上位争いをする一方で、依然下位グループは大混戦で、当落線上にいるのは川辺地区の現職2人、美山地区の現職3人の様相。20日の投票ぎりぎりまで予断を許さないが、旧町村別に現時点の戦力を分析してみた。(カッコ内は前回の得票数、文中敬称略)
 【川辺】全有権者の約6割を占める5314人の大票田からは、定数16だった前回より1人少ない現・新7人。小熊や和佐、土生など大票田をはじめ、江川や千津川などの候補者空白地、引退票(現職と落選者の2氏で前回607票獲得)など見込める下早蘇地区の票の行方が勝敗を左右するとあって、地元候補と他地域の候補者が入り乱れて大混戦となっている。前回15位(308票)当選の堀は、定数削減の争点や首長選絡みの票など前回のような追い風がなく、苦戦模様。そんななか、地元土生を中心とした矢田地域全域で支持が高まりつつあり、自転車遊説で熱烈アピール。下位の混戦を抜け出すまであと一歩。前回2位(742票)で初当選を飾った若野の堀江は、近隣地区からの新人出馬の影響や支持離れも見られるなど苦戦。地元で支持を固める一方、和佐や小熊、松瀬など川辺全域で積極攻勢をかけ前回票の流出阻止に必死。どこまで食い止められるかがかぎ。小熊の新人、伊奈は、地区から8年ぶりの出馬とあって上げ潮ムード。大票田の地元を固めながら、精力的な活動で矢田全域や和佐でも支持を広げており、中津地区などでも市木久雄町長派の支持を集めた模様。前評判が高いだけに、上滑りさえなければ上位入りか。前回トップ(906票)で初陣を飾った山本啓司は、前回票の確保に躍起。地元和佐を中心に丹生地域で支持を固めつつ、引退票を狙える下早蘇地域など川辺全域で支持を拡大。船津や寒川など他地区からの得票も見込め、上位も視野に。前回5位(472票)の熊谷は、地元の山野や江川など丹生地域や小熊など矢田地域で支持を集めて善戦している。女性層をはじめ、中津、美山地区では首長選の市木派の票を獲得している模様で、取り込みしだいでは上位入りも。前回6位(463票)の三百瀬の井藤は地元を固めながら、川辺全域で支持を受けるなど安定した戦いを展開している。玄子、早藤、蛇尾の下早蘇地域など川辺全域を中心に町内各地で首長選の玉置俊久前町長派の票も上乗せしているようで、中位から上位へ。前回9位(358票)の平川の入口は、県議筋や引退する現職の協力とトップクラスの運動量で支持を広げている。川辺地区をはじめ、美山地区でも勢いがあり、中津地区では市木派の票を獲得している模様。上位の一角か。
 【中津】1809人の票田に前回より2人少ない現職2人が立候補。候補者の数からみると3地区で最も地元候補に有利な地域。680票(現職2氏の前回の獲得票)の引退票の動向が焦点で、地元候補が獲得を目指す一方、他地域の候補も懸命な運動で切り崩しを図っている。前回3位(530票)当選の龍田は、地元船津を基盤に、引退票を獲得するなど中津全域で支持を受ける。他地区候補の切り崩しにあいながらも、「中津で唯一の保守系」を前面に押し出したアピールで上積みを狙う。安全圏か。前回7位(433票)の坂野川の共産党原は、定数削減が争点だった前回のような逆風はなく善戦。組織票を基に、川中地域を中心に中津全域で引退票を取り込むなど政党の枠を超えて支持を広げており、上位をうかがう。
 【美山】1590人の票田に現職4人が乱立。前回も1人が涙をのんでいるが、今回も数的に最も不利な地域となった。中津同様に、引退票などの643票(現職と落選者の前回の獲得票)の行方がかぎで、地元候補が奪い合う一方、川辺の一部現職候補も激しい攻勢をかけている。前回4位(521票)で初当選した皆瀬の小畑は、地元周辺の丸山地区を中心に寒川や滝頭、初湯川など美山全域で支持を獲得。精力的な活動と地元ボランティア団体のバックアップなどで着実に票を積み重ねており、上位入りか。前々回最下位から前回9位(358票)まで押し上げた皆瀬の吉本は、苦戦模様。同地区の現職出馬の影響を受けている。地元を中心に美山全域で支持票を固める一方、知人や漁協関係者の協力などで他地域でも必死の攻勢をかけている。前回14位(331票)の初湯川の共産党山本喜平は地元候補乱立の影響でやや苦戦。原同様に組織票を基に、美山全域を中心に必死の攻勢。交流センター建設の是非が争点だった前々回は562票を獲得したが、今回はあまり上積み材料が見当たらない。前回最下位の滑り込みで初当選(306票)を飾った初湯川の柏木は、町内全域で必死の運動を見せるも、地盤も血縁もない上、定数削減の前回のような追い風はなく、厳しい戦い。浮動票等の獲得度合いや、草の根運動と4年間の議員活動がどれだけ浸透しているかがかぎ。
 期日前投票 18日正午までに役場本庁で448人、中津支所で135人、美山支所で164人の計747人が投票した。

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