監視の目は人と機械で

 昨年 1年間、県内で発生した犯罪の件数は9110件で、警察が統計を取り始めた昭和23年以降で最少となった。全国的に犯罪件数は減少傾向にあり、防犯意識の高揚や自主防犯隊が目を光らせていることも大きいだろう。ボランティアで夜回りする地道な活動には本当に頭が下がる。ただ、県内でいえば殺人や強盗など重要犯罪は102件もあり、前年から3割以上も増えた。犯罪総数が減ったからといって手放しで喜べることではない。数字よりも住民の不安や恐怖を取り除くことこそが治安を守る警察の本質であろう。
 年末年始にかけて、御坊市内で連続放火とみられる建物火災が多発した。付近住民からは「少しの物音で目が覚める」「安心して眠れない」など不安の声が依然として聞かれる。筆者が住む印南町も5年前と昨年、放火による火災が立て続けに起こったので、気持ちはよく分かる。警察や消防、地元住民の警戒やパトロール強化の甲斐あって最近は少し落ち着いてきているが、緊張感が緩むことはない。人海戦術は効果的だが、永久に続けるのは難しい。以前にも提案したが、やはり防犯カメラの設置を議論するときではないだろうか。
 都会ではいまや当たり前に設置されている。犯罪の瞬間を捉え、犯人逮捕に結びついた事件は数多くあるし、犯罪を起こさせない環境作りの一つでもあろう。前述の通り、犯罪が減少傾向になっている要因の一つともいえる。御坊市は来年度、オークワロマンシティ前に1台を設置するという。住民の理解や警察との十分な協議が必要だが、この新しい取り組みが今後、他の地域にも広がっていくことを期待している。  (片)

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