ふるさと劇団海南座が始動

 笑いで地域を盛り上げる吉本興業の住みますプロジェクト第2幕、「よしもとふるさと劇団」が海南市で発足した。オーディションで49人と1匹(ヤギ)の劇団員が決まり、日高地方からも由良町の女性1人が合格。12日夜には同市内で劇団員の顔合わせを兼ねた初の練習が行われ、師走の慌ただしさのなか、3月8日の公演に向けて本格的に動き始めた。
 吉本興業はおととし4月から全国47都道府県に地元出身の所属芸人、各県のエリア担当社員を住まわせ、「あなたの街に”住みます”プロジェクト」を展開。和歌山県は美浜町出身の東岸誠さん(28)と紀美野町出身の谷坂俊輔さん(28)がコンビを組むわんだーらんどが「住みます芸人」となり、各地のイベントなどで地元の団体とともに活動している。
 今回のプロジェクト「よしもとふるさと劇団」は、地元で語り継がれ愛されている物語をもとに、地元の人たちを主役とした芝居を創ることがテーマ。近畿では海南市、紀美野町などを拠点に地元の魅力を全国に発信する団体「Kプロジェクト」が最初に手を挙げ、わんだーらんどの谷坂さんを座長、東岸さんを副座長とする「ふるさと劇団海南座」が発足した。
 今月8日には劇団員のオーディションが行われ、7歳から65歳までの49人(うち男性は10人)と1匹(子どものヤギ)が合格。日高地方からはただ1人、由良町衣奈の新田登代美さん(50)が選ばれた。12日、海南市船尾の田島漆店旧工場で行われた初の練習には全員が参加し、脚本も手がける谷坂座長は「予想以上の大所帯となり、全員にセリフがある芝居にするのは難しいですが、これからの練習を見ながら配役を決め、できるだけ皆さんにセリフ、出番のある芝居になるよう考えていきます。ボクら(わんだーらんど)も演劇は素人同然ですが、この劇団員の皆さんと一緒に楽しく感動できる公演を成功させたいと思います」とあいさつ。全員の自己紹介のあと、脚本を担当する構成作家の北村健さん(28)から芝居のタイトル、あらすじ、おおまかなキャストが発表され、発声練習などを行った。
 新田さんは高齢者福祉関係の事業所で働いており、仕事ではデイサービスのレクリエーション活動で歌をうたったりダンスをしたりして、お年寄りを楽しませている。もともと芝居が好きで、あちこち観劇に出かけ、デイサービスでも貫一お宮の金色夜叉などを演じた経験もあるが、本格的な演劇に参加するのは今回が初めて。顔合わせのあと、「高校の演劇部の子や元劇団員の方、コーラスをやっている方など、いろんな活動をされている方が多く、少し怖気づいてしまいました」と笑いながらも、「参加させていただくことが決まった以上は、やれるところまで頑張り、自分の殻を破りたいと思います」と話してくれた。

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