見えない部分から生まれる信頼

 全国の有名ホテルなどで食品の偽装表示が相次いでいる。例を挙げると、料理のメニューには「車エビ」という言葉を入れていたにもかかわらず実際にはブラックタイガーが使用されていたり、牛脂注入肉を「ビーフステーキ」とし、「加工肉」と表示していなかったという。一流ホテルでさえこのような消費者を欺く行為が行われていたことが発覚し、「このホテルなら丈夫」という信頼が遠のいてしまった。
 味覚音痴の筆者はレストランで偽装されたメニューが出されても間違いなく、それに気づくことはできないだろう。以前に見たテレビ番組では芸能人が高価なワインと安価なワインなどを試飲して当てるという企画があった。しかし、出演者は自信なさげで、いろんな食べ物を食べている芸能人さえ不正解の回答者が続出していた。使用されていた食材が偽装されていても、それを見抜くのは結構難しいだろう。食品に限らず宅配業界でも、冷凍すべき荷物が常温で運ばれていたことも判明した。消費者に見えない部分で悪事が横行した実態が明らかになり、何を信じたらいいのか正直戸惑ってしまう。
 産地や食品の偽装が相次ぐ世の中。誰も見ていない所で悪事を働くことが日常化しているように思える。陰でこそこそと悪いことをしていると、「お天道様が見ているぞ」といわれた。その言葉自体も最近はあまり使われず、死語となりつつあるのかもしれない。しかし、だからと言って偽装が許されるはずがない。目の行き届かない部分もおろそかにしないからこそ「一流」と呼ばれ、消費者の信頼を受けることができるのである。 (雄)

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