語り部の組織化を!

 旧御坊町は昔、岩内にろうそくの材料のハゼがあったためろうそく問屋が盛んだったが、地元のきれいな水を生かして造り酒屋に変わっていった▽薗地区は菜の花の花園だったことが地名の由来。
 小竹八幡神社の場所にはもともと徳川家の別邸があり薗御殿と呼ばれた▽寺内町の読み方は「じないちょう」ではなく「じないまち」、下川は「しもがわ」ではなく「したがわ」――等々。ご存知の人もいるだろうが、案外地元の歴史を深く、正しく知っている人は少ないかもしれない。恥ずかしながら筆者も最近知った話だが、時代をひも解くことは、興味深いものである。
 その解説をしてくれるのが語り部。寺内町観光の推進へなくてはならない人たちだ。しかし、御坊市では現役が5人しかいないということで、同市が養成研修を実施。研修生の12人が新人語り部として活動していく。寺内町について相当勉強、研究して知識を身に付けていかなければならない大変な〝仕事〟だと思うが、ぜひ頑張っていただきたい。
 ところで、せっかく語り部が一定の人数を確保できたのだから、地元語り部の組織を作ってはどうだろう。いま、旅行客に語り部を用意する場合、御坊市商工振興課に問い合わせがあったときなどに、同課が地元の語り部と連絡を取って派遣の日程を調整している。しかし、これでは旅行業者や旅行を企画する団体からすると、どこに連絡すれば語り部が用意できるのか、分かりづらい。だから組織を作ってPRしておけば、語り部派遣の窓口となる上、所属する語り部の日程管理もしやすく、報酬体系も統一できる。実は以前にも小欄で書いた話だが、ようやくその段階になってきたのではないだろうか。 (吉)

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