紀南児童相談所が新庄町に移転
- 2013/8/30
- 社会
県は、老朽化が進んでいた紀南児童相談所を田辺市明洋から同市新庄町に移転新築した。木造平屋建て(延べ床面積730平方㍍)で、紀州材をふんだんに使った温かみのある安らぎ空間。育児などで相談しやすい環境が充実した。来月9日には竣工式を行い、その後に引っ越し作業。24日から新事務所で業務が開始となる。
児童相談所は養護、障害、非行、不登校、里親など18歳未満の児童についての相談に対応する。以前の施設は国道42号の「市民球場前」交差点から東へ約200㍍の地点にあったが、本館は昭和42年、カウンセリングなどを行う治療棟は同49年建設で両施設とも築約40年が経過。老朽化が進み、治療棟については耐震化の必要もあった。加えて近くを通るJR鉄道の騒音、敷地面積が狭いこともネックとなっていた。
このため、県は県立情報交流センター「ビッグ・ユー」の隣接地に移転させることを決定し、昨年7月から移転工事を開始した。新しい施設には相談室のほかプレイルーム、トレーニングルームなども完備。キッチンや和室、洋室などを完備した親子訓練室も用意し、虐待など問題がある親子が一時的紀南児童相談所が移転新築に日常生活を送り、家庭復帰後の健やかな親子関係構築をサポートできることなどが特徴。利用者はビッグ・ユーの図書館や飲食店を利用できる。
総事業費は約2億7500万円(撤去費等含む)。竣工式は9日午前10時から現地で行われ、テープカットなどで完成を祝う。