給食に梅料理で食育を

 じめじめしてうっとうしい梅雨に入った。なぜ梅に雨と書くのか、諸説あるが、梅の実が熟すころだからという説がある。そう、梅雨時期の6月といえば本場みなべ町では南高梅の出荷がスタート、そしてピークを迎える時期だ。これから約1カ月間、収穫、選別、出荷一色となる。梅農家の手伝いを授業に取り入れる学校もあれば、家族総出で作業するため、スーパーの惣菜コーナーがすぐに品薄になるといわれるのも梅の町ならではのことだろう。まさに町を支える一大産業といえる。
 農業が基幹産業であるみなべ町は、もちろん梅だけではない。同じくピーク時期である米作りも盛んである。先日取材した面白い取り組みがある。小中学生の給食に使ってもらう米づくりに休耕田を活用するのである。いままでありそうであまりなかった取り組みだ。高齢化で耕作放棄地はどこの地域でも年々増加している。ただ、所有者としては大切な財産である土地を簡単に貸したくない。しかし、農業委員会らでつくる信頼のある組織が米を作る、まして子どもたちのために活用するとなれば話は別で、実際、協力してくれる人が多いという。何も米作りに限られるものではない。いろんな野菜が作れる畑だって有効活用できる。荒廃した畑を食育に活用する、今後広がっていくかもしれない先進的な取り組みだろう。
 学校給食でいうならもう一つ、もっと梅料理を取り入れてもらいたい。同町には梅農家の主婦でつくる梅料理研究会がいろんなアイデア料理を生み出している。地域住民が考案したレシピを取り入れるオリジナリティー、地域を支える梅を理解する、みなべならではの食育だろう。(片)

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