犬猿の仲の取り組みに注目

 過疎集落の再生、活性化を目指す県の「わかやま版・過疎集落支援総合対策」で過疎生活圏に設定されている日高川町寒川地区。昨年度から「シイタケを核とした産業振興で未来につなぐ集落づくり」をテーマに3年間で上限1000万円の事業を展開している。3本柱の対策と13の取り組みで、その一つがモンキードッグの育成。先日、2匹の飼い犬がモンキードッグに認定された。
 モンキードッグは、農作物に被害をもたらすサルなどを追い払い、田畑を守る犬。長野県大町市が平成17年に全国で初めて導入した。初年度は3匹だったが、常時約50匹の群れで出没していたサルが2カ月後には出没が減り、農作物への被害が激減したという。現在は約20匹が活躍中。とにかくサルに嫌な思いをさせることがポイントで、嫌なことの一つが、犬に追い立てられることだという。ただ課題もあり、1匹のモンキードッグが守れる範囲には限界があるため、モンキードッグがいる田畑はサルが出没しなくなっても、サルが行動エリアを移せば効果がなくなる。従って多くのモンキードッグが必要なのだ。
 寒川地区のモンキードッグ2匹はいずれもメス5歳の雑種。4月から住民の要望があった際、地域の田畑でサルを追い払い、作物を守る。地区がテーマに掲げているシイタケは、美山地区がかつて県内有数の生産地だった。昭和58年のピーク時には年間1億3700万円の生産高を誇ったが、高齢化やサル被害などで減少の一途をたどり、平成21年には町全体で317万円にまで落ち込んでいる。シイタケ産地の復活と農家を守る切り札のモンキードッグ。「犬猿の仲」を利用した取り組みの行方に注目したい。   (昌)

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