県が阿尾湿地を園地整備

 県が平成22年度から日高町阿尾地内、 通称 「不毛 (ふけ)」 と呼ばれる湿地帯で行ってきた園地整備がほぼ完成、 供用を開始した。 周辺一帯は開発に規制がかかる煙樹海岸県立自然公園第1種地域に指定されており、 環境に配慮しながら4年間かけて湿地南側に野鳥観察小屋や遊歩道などを設置する計画。 すでに園地整備についてはほとんどの工事が完成し、 子どもたちでも安全、 快適に自然と親しめるエリアに生まれ変わっており、 今後は環境意識向上の教育にも活用が期待されている。
 湿地帯は特別養護老人ホームひだか博愛園みちしお西にあり、 約14万平方㍍の広さ。 珍しい野鳥や生物が数多く生息するエリアとして知られているが、 以前は手入れをしていなかったため雑草が生い茂ったりゴミの不法投棄が見られ、 気軽に立ち入れるようにはなっていなかった。
 町では県の事業に先駆けて緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して周囲の草刈り、 ゴミ拾いを実施した上で、 地域住民や近隣の子どもたちが安全、 快適に自然に親しめる場所としてより一層の有効活用を図りたいと県に要望。 周辺一帯はほとんどが町有地だが、 県立公園内の開発規制があるため、 県事業として整備が実現した。
 県担当課によると、 初年度に実施計画、 2年目に草木の伐採など、 3年目の本年度に野鳥観察小屋、 駐車場、 親水デッキ、 自然資源の解説板などを設置。 野鳥観察小屋は湿地帯を見渡せる遊歩道の奥に建てられ、 遊歩道は延長262㍍にわたって整備した。 駐車場は県道入り口付近に乗用車10台分のスペースを確保。 解説板は野鳥観察小屋付近など3カ所に計4枚取り付けられ、 「ここで見られる代表的な生き物」 としてメダカ、 カワセミ、 ギンヤンマ、 ヨシ、 「阿尾湿地にみられる野鳥たち」 としてオシドリ、 コガモなどを紹介している。
 事業費は約2800万円。 施工は23年度が日高川町皆瀬の北村建設㈱ (北村哲夫代表)、 24年度が同町江川の㈱柏木建設 (柏木学代表)。 最終の来年度、 県道沿いにフェンスを設置する工事が残っているが、 園地の立ち入りには影響がないため、 供用を開始した。
 遊歩道に車や自転車、 バイクの乗り入れはできない。 当該地域以外からの動植物を放つことも禁止されている。 県担当課では園地の供用開始に際し、 「今後、 自然観察会の開催も検討していきたい」 と話している。

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