国民一人一人の監視の目

 「納めよう 夢ある未来 描くため」「税金で 輝く未来 いつまでも」「この税で みんなの暮らしに 幸せを」等々。本年度も由良町の税に関する標語募集には、多くの素晴らしい作品が寄せられた。前出の作品は、中学生の分。税金をきちんと納めれば、将来の生活を支えてくれる、守ってくれるとの思いが伝わってくる。一般からは「税金は 老後のわたしの 杖となる」などの作品もあり、いずれにしても税とそれを執行する国に対する期待と信頼の大きさがうかがえる。
 ところが、将来の国を担う中学生、また一般の納税者の思いを踏みにじるかのような、復興予算の流用が問題になっている。復興予算とは東日本大震災の復興に使用され、国は5年間で19兆円もの巨費を投じる方針。財源は所得税や住民税に上乗せされる復興増税だ。被災地のためならやむを得ないとほとんどの人が理解を示し、増税を受け入れたと思うが、流用が明らかになるとその気持ちも吹き飛ばされる。報道などでは刑務所、少年刑務所の職業訓練経費、沖縄県の国道整備、海外との青少年交流事業、反捕鯨団体シー・シェパードによる妨害対策費など疑問符がつく予算が次々と明らかになり、官僚がいくら理屈をこねて正当性を主張しようが到底納得できないものばかりだ。
 ムダを無くすことはできないといわれるが、減らすことは不可能ではない。実現のためには政局に明け暮れる政治家に任せきりにするのではなく、納税者一人一人の監視の目が必要。今月11日から17日までは「税を考える週間」。標語に税に対する希望を託すとともに、現実を知る努力、おかしなことには声を上げることも忘れてはならない。    (賀)

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