熱い思いは相手に伝わる

 4年に一度のスポーツの祭典、ロンドンオリンピックが閉幕した。日本は金こそ少なかったものの、メダル数は38個で過去最高。お家芸の柔道などが目立った一昔前に比べて幅広い競技でメダルを獲得した印象が強く、毎日見ごたえがあって、あっという間の19日間だった。個人的にはとくに卓球女子団体の銀メダルに興奮し、男女サッカーに一喜一憂、陸上男子400㍍リレーのあと少しでメダルという力走に力が入った。日の丸を背負って戦った当の選手たちは、うれし涙、悔し涙、いろんな涙を流したことだろう。言葉はなくとも、結果はどうであれ、その一瞬にかけてきた熱い思いはしっかり伝わった。テレビの前で涙した人も多かっただろう。やっぱりスポーツは美しい。
 先日、縁あって印南中学校2年生を対象に行われた、働くことの厳しさや喜びを伝える講義に、講師3人のうちの一人として招いていただいた。普段、文章で社会の出来事を分かりやすく伝える仕事をしているが、言葉で表現することの難しさをあらためて痛感した。生徒の皆さんには聞き苦しい話だったのではと反省している。校長先生が「相手に伝えたい熱い思いがあれば必ず伝わるものです」といっておられた言葉の意味を、実際にしゃべってみて分かった気がする。生徒たちに教えるどころか、勉強させてもらった。
 人前でしゃべるのも、文章でも同じこと。伝えたいという気持ちをいかに持てるかが記者としての資質の大きな根源になる。人前でしゃべるのは正直苦手だが、経験したからこそ気づけたことがある。別の講師も 「今できることにチャレンジしよう」 といわれていた。熱い思いの源はチャレンジ精神だ。     (片)

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