県指定文化財に仏井戸など13件

 県教育委員会は20日の定例会で県指定文化財の指定・解除に関する審議を行い、新たに有田川町の歓喜寺(かんぎじ)の下品堂(げぼんどう)など13件を指定、台風12号で被災した那智勝浦町、熊野那智大社の瀧見堂の指定を解除。日高地方関係では御坊市名田町上野の仏井戸(ほとけいど)・上野王子旧地と、日高町比井の若一(にゃくいち)王子神社境内の2件が記念物の史跡に指定された。
 今回、新たに指定されたのは、有形文化財の建造物が1件と考古資料が1件、記念物の史跡が8件と天然記念物が3件の計13件。天然記念物は有田川町船坂、田殿丹生神社(たどのにゅうじんじゃ)の夏瀬の森(なつせのもり)のクスノキなどで、史跡は橋本市賢堂の定福寺(じょうふくじ)の境内、海南市下津町橘本の地蔵峰寺(じぞうぶじ)の境内など。日高地方関係は市内名田町上野の仏井戸・上野王子旧地と日高町比井の若一王子神社境内の2件で、ともに熊野参詣道紀伊路にあたる史跡として指定された。
 市内名田町の仏井戸は、地下に方形石組遺構を組み、階段を下りて正面、北側の壁面の石材に石仏3体が彫られている。中央は阿弥陀如来坐像、左が地蔵菩薩立像、右が観音菩薩立像で、室町時代末期ごろの作とみられ、普段は井戸の水の中にあって見ることはできないが、井戸の中に仏像をまつることは珍しいという。
 若一王子神社は、宝暦7年(1757)5月の本殿修理の際、境内の山林で発見された比井経塚の陶壺、経筒、紙本法華経(しほんほけきょう)8巻(重要文化財)が保管されている。平安時代中期から熊野信仰が盛んになるとともに、海路をとった参詣者がこの地に参拝したとみられ、熊野参詣道紀伊路と深い関係を持つことからも熊野参詣を考えるうえで重要な史跡になるという。

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