スイングする体重

 1年で7㌔減って次の1年で戻り、 その次の1年では5㌔減ってまた戻るなどここ数年体重の増減が激しかったが、 今のところ適正体重よりかなり多く推移している。 取材先で久々にお会いした方が開口一番 「ダイエットの方法教えてあげる」 と言ってくださったほどだ。
 折りしも作家の五木寛之氏、 医師の帯津良一氏の対談 「健康問答」 (平凡社) を読んだところである。 8年ほど前まで市民教養講座を担当していたが、 その初取材で講師だったのが五木氏。 講演中の写真撮影を許されず、 必死でお願いして控え室で1枚だけ撮影した思い出がある。 講演は、 陽に対する陰など通常マイナスと思われる部分に価値を見いだすというテーマ。 氏の著作で独自の世界観・人生観の表れた文章を読んでいると、 「僕は写真は嫌いです」 ときっぱり言われた時の表情が浮かんでくる。
 「健康問答」 で印象に残ったのは 「中道」 について。 右と左の中間という意味でも、 単に両者を折衷する意味でもない。 右へぶれ、 左へぶれながらも最終の針路は一定である。「スイングする生き方とでもいおうか」 と五木氏は述べている。 氏の主張は、 一つに凝り固まらず多彩なやり方を認め、 より自分に合った自然な形で身を養うというごく当たり前のことであった。人間本来の柔軟な生命力への信頼が、 そこにはある。
 太ったりやせたりを繰り返す自分は 「スイングしている」 のでは、など無理やり都合よく解釈しながらも、 とりあえず適正体重には戻さねばならない。取材先で教わったダイエット法は、 朝はニンジンとリンゴのジュース、 昼は和そば、 夜は何を食べてもいい。多彩な健康法の一つとして試みようかとも思っている。(里)

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