竜巻注意情報の検討を

 茨城県つくば市などを襲った竜巻の映像には背筋が寒くなった。14歳の尊い命を奪い、多数の負傷者と民家を損壊したあのすさまじい威力でさえ、竜巻の強さとしては6段階で上から4番目のF2だという。竜巻の強さはF0から最も強いF5まであり、アメリカなどでは過去にF5クラスの竜巻で数百人が死亡したこともあるという。正直、日本でこれだけの被害が出る竜巻が発生するなど考えたことすらなかった。台風、地震、津波、水害、土砂崩れ、自然災害の恐ろしさは十分理解しているつもりだったが、竜巻も新たな脅威として想定に入れなければならないことを、今回の被害で思い知らされた。
 竜巻は、地震やゲリラ豪雨と同様、自然災害の中でもあらかじめの予測が非常に困難でやっかいものだ。竜巻注意情報も発表されているが、どこにどれだけの規模でいつ発生するかは分からない。どの方向へ進んでいくのか、規模やスピードも見当がつかない。家の中が必ずしも安全とはいえないことも、今回の被害で分かっている。残念ながらどうすれば被害に遭わなくて済むか、100%の答えは出てこない。
 だからといって、仕方ないでは済まされない。今回の竜巻報道でこれまで知らなかったことを少しは勉強することもできた。前兆として急に暗くなって風が強くなり、雷が鳴り、大粒の雨やひょうが降ることがあれば要注意。自分の身は自分で守るしかないが、竜巻注意情報が発表されているかどうかは、テレビなどでしか知るすべがないのが現状。警報などと区別されるが、今後は各市町の防災無線で住民に情報を提供し、注意を促すことも検討しなければならないだろう。    (片)

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