切目川ダム本体工事5月から掘削

 県が印南町高串地内で進めている切目川ダム建設は、 本体工事に向けた川の流れの切り替え作業が完了し、 5月から現場の掘削に取り掛かる。 政権交代による脱ダムの動きで一時ストップし、 完成の遅れが心配されていたが、 本年度から再スタートし、 県は当初の予定通り平成26年度中の完成を目指している。   計画しているダムは高さ44・5㍍。集水面積は21・9㌔平方㍍で、総貯水容量は396万立方㍍。日高川町の椿山ダムのようにゲートを使って人為的に放流するタイプではなく、28㍍地点に2カ所ある幅2・8㍍、高さ2・9㍍の「常用洪水吐き」という穴から水を自然に流すことで、水量を調整し洪水を防ぐ「自然調節方式」。利水や干ばつ対策としては、常用洪水吐きより下にある7つの取水口から水を流し、調節する。
 工事はまず、川の流れを変えるため山中をショートカットするように造られた全長189㍍、高さ3㍍、幅3㍍のトンネル(転流工)に水を流し、ダムの工事現場に水が流れないようにする必要がある。 転流工は平成21年度に完成し、ことし2月末に流れを切り替えた。現在は現場周辺の樹木などの伐採作業を行っており、5月に掘削に取り掛かる。早ければ来年1月ごろからコンクリートの打設が始まり、順調に進めば26年度前半に現場工事が終わり、年度末にかけてダムに問題がないかをチェックするための試験を行っていく。
 ダム本体工事の事業費は27億1900万円(税抜き)で施工は熊谷・淺川・尾花特定建設工事共同企業体。本年度は本体工事に約14億円の予算が付いている。
 切目川ダム建設計画は平成3年度から実施計画調査に着手。以後建設を進めてきたが、21年に国が全国のダム事業の見直しを表明し、22年には県に対しダムの再検証を指示したため、23年春に本体着工ができなかった。県では検証した結果、「事業継続が妥当」と国に報告。昨年8月に国が報告書を認め、工事が再開した。

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