もしもの時には自分で判断

 3日から4日にかけて、 台風並み、 いや台風以上の暴風が吹き荒れ、 全国で多数の死傷者が出た。 低気圧が急速に発達して短時間で勢力を強める 「爆弾低気圧」 というらしい。 今回のように日本海で発生するのは極めて珍しく、 58年ぶりともいわれているが、 こんな恐ろしい名前を持つ低気圧があることをあらかじめ知らせてくれていたなら、 もっと多くの人が警戒したように思う。 幸い日高地方ではケガ人や大きな被害はなかったが、 多くの人は無警戒だったのではないだろうか。 言葉の持つイメージは、 人の行動を大きく左右することをあらためて感じさせられた。
 災害で油断は禁物であることは、東日本大震災での大きな教訓である。はじめに発表された津波の高さ予測が油断を招いた一因になったといわれていることから、気象庁は今後、マグニチュード8以上の地震の場合、高さの表現を何㍍ではなく、「巨大」などと表現することにした。 油断を少しでもなくすための改善策だ。 住民をいかに避難という行動に導けるか、 行政機関にとっては今後も大きなテーマといえるだろう。
 東海、東南海、 南海の3連動地震による津波高が、 これまでの2~3倍になる新たな想定が公表されたことは、 日高地方の住民にも大きな衝撃を与えた。 震度も6強~7が予想され、 停電でテレビは映らず、 防災無線も壊れてしまうと、津波が「巨大」という情報も耳に入らない可能性がある。 もしものとき、 誰かが避難を呼びかけてくれるのを待っている余裕はないことこそ、 住民に訴え続ける必要がある。 もしものときに自分で判断して行動できる「人」を育てることが、行政が取り組まなければならない課題の一つだ。 (片)

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