少子化対策は地方から

 約50年後の2060年には、日本の人口が8674万人にまで減ると、国立社会保障・人口問題研究所がこのほど公表した。現在の人口が約1億2800万人だから、今後わずか半世紀で3分の1ほど減ってしまう計算だ。恐ろしい数字であり、いくら予測といってもかなり現実味のある数字である。いまは東日本大震災被災地の復興という最優先すべき課題があるが、今後数十年先、いやもっと近い将来の日本を考えたとき、このすさまじいスピードで進む少子化、人口減少はまさに国難であり、対策は急務といえるだろう。
 少子化がいわれ出してもう20年、もっと経つだろうか。何かと引き合いに出される少子化対策先進国のフランスの場合、妊娠・出産、育児世帯への手厚い経済的支援、企業挙げての子育てへの理解、どれをとっても日本を大きく上回っているのはいうまでもない。日本でも、何かと批判を受けている民主党マニフェストの子ども手当だが、それまでの児童手当より少しでも手厚くなったのは、子育て世代にとってはありがたい話である。ただ、国に頼ってばかりいられない時代。地方分権が叫ばれている中、今後は地方行政レベルで少子化対策、すなわち子育て支援を強化していかなければならないだろう。
 日高地方でいえば、安い保育料など印南町が子育て世帯への対策に力を入れているといえるだろうか。それがどれだけ少子化対策につながっているかデータは出ていないが、手厚い経済的支援と地域性を踏まえた子育てしやすい環境づくりは、地方行政が担うのが一番効果的だ。少子化対策に予算を配分するための財政健全化に、今後も各市町が取り組んでほしい。
       (片)

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