我慢が味わいをつくる

 印南町で栽培されている特産品のミニトマト、 「赤糖房」 と 「優糖星」 が人気だ。 約20年前からブランド化への取り組みを進めてきた農産物だが、 販売金額は年々増加し、 いまでは年間10億円近くにも達する勢いだという。 甘みが強く、 フルーティーで深みのある味わいが大きな特徴。 野菜というよりも果物的な要素が強い。 品種はごく一般的な 「キャロルセブン」だが、 甘さの秘訣は栽培方法。 生育に必要な水分を極力抑えることで、高い糖度の果実が生まれるという。 ミニトマト側からすれば、 我慢に我慢を重ねながら成長しているのかもしれない。
 ところで、この 「我慢」という言葉は英語でぴったり訳せる単語がないそうだ。一見すると暗いイメージになりがちだが、「いま我慢して頑張れば、将来にきっといいことがある」というようにその言葉からは前に進むための力も感じる。人間もミニトマトと同じように、 苦難に遭遇しても努力を惜しまず、 辛いことにも耐えながら我慢して成長することが人としての味を増すのだろう。
 ことしは梅の開花が遅れ、 南部梅林、 岩代大梅林でも観梅客の入り込みが伸び悩んでいる。 例年なら2月中旬ごろには満開となっている年が多いが、 ことしは全体的につぼみの状態。 梅の生育が遅れている理由は、 年明けからの冷え込みと少雨などが影響しているという。
 梅にしてみれば、 寒さなどに耐えながら我慢を重ねてゆっくりと成長していることになる。 もうすぐきれいな花を咲かせ、 6月には例年以上に立派な実をつけてくれることだろう。
       (雄)

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