サッカー環境の整備を
- 2012/2/15
- 日高春秋
失礼ながら1年前なら、せいぜい澤選手の名前が思い浮かぶぐらいだっただろう。筆者が無知だったということになるのだが、多くの人がそうだったのではないだろうか。それがいまや選手一人一人の動き、発する言葉が注目される。もちろんサッカー女子日本代表なでしこジャパンのこと。昨年のワールドカップで優勝という偉業を成し遂げたのだから当然のこと。注目されることはいいことで、選手にとって刺激になり、プラスになることの方が多いだろう。筆者も注目する側の一人として、ことしのロンドンオリンピックが楽しみで仕方がない。
そのなでしこ、10日から13日まで、和歌山で初めて代表候補の合宿が行われ、取材に行くことができた。川澄奈穂美、宮間あや、大野忍ら世界で活躍した選手たちを間近で見ることができ、非常に親近感がわいた。いままで以上になでしこを知ることができ、好きになった。地方での合宿には、ファンの裾野を広げる意味合いも大きいと感じた。小中学生との触れ合いもあり、忘れられない思い出になっただろう。今後もファンあっての合宿を続けてほしい。
和歌山合宿は、昨年の台風12号被災地を応援したいというサッカー協会の粋な計らいがあって実現した。今回の合宿を一過性に終わらせてほしくないのがサッカーファンとして望むこと。残念ながら、県内は芝生のサッカーグラウンドは少なく、日高地方にはない。サッカー先進地とはほど遠い環境である。再びなでしこが、男子日本代表が合宿に来てほしいのはファンの願い。今回の合宿をきっかけに、今度はサッカーに力を入れている県だから合宿地に選んだ、といわれるような環境づくりを望む。 (片)