ありがたくない流行りもの
- 2012/2/2
- 日高春秋
寒い季節には、風邪とインフルエンザというありがたくないものが流行する。当日高地方でも、連日のように小中学校等で集団インフルエンザによる学級・学年閉鎖が報じられている◆以前は風邪の激しいのがインフルエンザであるぐらいの認識だったが、もちろん風邪とインフルエンザとは原因となるウイルスも違う、別の病気である。インフルエンザが疑われる時は医療機関の診断を仰ぎ、感染が明らかなら迅速で的確な処置が必要。ともかく子どもや高齢者ら体力的に弱い人にうつさないうちに治さなければならない◆ネットで調べるとインフルエンザの歴史は古く、古代エジプト時代にはすでに記録がある。16世紀、イタリアでインフルエンザと名付けられた。日本語で流行性感冒、略して流感というが最近はあまり聞かないように思う。マスコミなどでは2008年ごろから「インフル」と省略するようになった。江戸時代には、次々に感染していくことから歌舞伎の「お染久松」にかけて「お染かぜ」と呼ばれ、寄せつけないよう家の表に「久松留守」と書いて張ったりしたという◆有効な予防策はやはり外出後のうがい、手洗い。意外と顔などにウイルスが付着する場合があるので、洗顔も心がけるとよいそうだ。乾燥した状態で活発に活動するウイルスなので、部屋の湿度を保つこと。換気も定期的に。インフルエンザといえども、十分な体力と免疫力があれば症状が激しくても自然に収まるのだ◆インフルエンザも風邪も、適切な休養・栄養・保温・保湿が有効なのは共通している。何といっても自分の体を大切にするという姿勢、心がけが、ウイルスを寄せつけない基本中の基本だろう。 (里)