温かい心が通うコーナー

 昨年9月に襲った台風12号による被災者支援へ、日高川町の交流センターにリサイクル物品の情報を案内する「もらってちょうだい&こんなのちょうだい」というコーナーがある。中津公民館が行っているコーナーで、提供者がいらなくなった物をカードに登録し、無料で希望者に譲渡する仕組み。町内では台風の影響による日高川の氾濫で全壊・大規模半壊各11棟、半壊37棟、床上浸水193棟、床下同86棟の住宅被害が出たが、それに伴い日々の生活になくてはならない家財道具を失った家庭も多い。被災者にとって住宅の復旧もさることながら、家財道具をそろえるのも一苦労で大きな負担となっており、「もらって~」のコーナーは本当に素晴らしい取り組みだ。
 コーナーではこれまで2件の物品の受け渡しが成立している。そのうち1件が鏡台で、初湯川の中本美千代さんが坂野川の湯上恵子さんに譲り渡した。中本さんは「困っている方のお役に立てれば」と思い出の品を登録。湯上さんは、自宅が床上1㍍の浸水被害を受け、ほとんどの家財道具が使い物にならなくなり、譲り受けたいと希望したという。このほど中本さんが鏡台を湯上さん宅まで運んだが、湯上さんは「一からそろえるのは大変で困り果てていました。本当に助かります」と感謝感激。この話を聞いて、提供品の受け渡しだけでなく、人の絆を深め、温かい心を通い合わせるコーナーなんだと感じた。
 筆者宅にも、引退はしているがまだまだ使えそうな家財道具がたくさん。ほとんど新品の物まである。同様に倉庫や物置に利用しなくなった家財道具が眠っている家庭も多いのでは。「日高は一つ」。被災者支援へぜひ提供品の登録を。  (昌)

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