日高川の生態系調査急げ

 台風12号の襲来から1カ月半過ぎてようやく日高川の水量がもうちょっとで平常時に戻るだろうと思っていたら、先週土曜日の雨でまた茶色の濁流に逆戻り。日高川町皆瀬から長年通勤しているが、こんなに長い間濁っているのは初めてだ。感覚的な話だが、ちょっと雨が降っただけでも日高川の水位が以前より高く感じる。やはり関係者らが指摘しているように、川底に土石が堆積しているせいだろうか。川床整備の必要性をあらためて感じる。
 それにしても美しい日高川が無残な姿に変わってしまった。以前は緑あふれる山の中を澄んだ清き水が流れているような感じだったが、いまは護岸の草木が根こそぎ流され、泥で茶色になった岩がむき出し。川の流れも濁っているから、余計全体的にすす茶けたような暗いイメージに感じる。
 そんな中、川の生き物はどうなってしまったのかと思う。アユ、ハイ、コイ、ズンゴ、テナガエビ…。濁流で流され全滅したのか、それとも岩の中や水量の少ない支流に避難して生き残っているのか、仮に生き残っていてもエサとなる川の虫や藻がなくなって生息できない環境になっているのではないかなど、いろいろと疑問がわいてくる。特にアユは全国屈指の釣り場でもあり、今後の状況が心配される。本来なら今の季節、ハメ漁もにぎわうところだが、椿山ダム近くの下流ではその姿は見られない。果たして日高川の生物や植物など生態系が水害前の状態に戻るまで何年かかるのだろうか。まだまだ被害があった道路や家屋など復旧は道半ばだが、今後、豊富な恵みを与えてくれる母なる川の生態系調査も必要になってくるのではないか。 (吉)

関連記事

フォトニュース

  1. まちづくりって難しい?

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る