待望の体験型観光再開

 大きな被害をもたらした台風12号襲来から40日が過ぎたが、美山の皆瀬周辺や中津の川中筋など日高川流域は大きな爪痕が残ったまま。橋は流され、道路は崩れ落ち、護岸はえぐり取られ、田畑は埋没、グラウンドなんか跡形もない。あまりの惨状に車で通るたびにいたたまれない気持ちになる。
 復旧、復興が一歩ずつ進む中、日高川町の大きな魅力の一つ、体験型観光が12日から再開した。ゆめ倶楽部21が展開している事業で、約60種類にも及ぶ四季折々の自然、農村体験メニューを提供。小中学生の校外学習、大学生や企業の研修でも利用されるなど老若男女問わず大人気だ。毎年2000人以上が訪れており、筆者もよくその模様を記事にしたり特集で紹介したりするが、本当にみんな楽しそうで充実感いっぱい。町民でない筆者まで、何だか鼻が高くなる。
 そんな体験型観光だが、日高川の濁流で田畑など体験フィールドが水没、施設も浸水するなどの被害があり、その他さまざまな対応、復旧などで中止を余儀なくされていた。再開第1弾となったこの日、岩出市の岩出小学校児童78人が参加。間伐をはじめ、下駄作りやウッドバーニングなど楽しみ、久しぶりに観光客の笑顔と大きな声が被災した町内に響きわたった。今後、今月だけでも400人以上が訪れる予定。水害からさまざまな面で元通りになるにはまだまだ期間を要するだろうが、観光客と地元住民の笑顔はじける日高川町が帰って来たのはうれしい限り。これからも体験型観光の発展を願うとともに、観光客にはどんどん来ていただいて復旧、復興へ元気を与えてほしいと思う。  (昌)

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