鳥獣捕獲へ立ち上がろう

 本県でもイノシシやシカなど有害鳥獣の農作物被害が深刻化する中、環境省の中央環境審議会野生生物部会が有害鳥獣の捕獲推進に向けた基本指針をまとめ、来月中旬に告示する。
 この指針の一番のポイントは、狩猟免許を持たない人でも講習を受講すれば免許所持者の監督の下でわなを使った有害鳥獣捕獲に参加できることだろう。これまで被害を受けた農家ではネットを張ったり、電気柵を設置したり、自分の田畑を守るための対策が中心だった。もちろん、ハンターや行政の協力を得てわなを仕掛けてもらうこともあるが、たくさんある田、畑全てに対応できるはずもなかった。しかし、今度は農家の人たち自らが立ち上がるときがきた。狩猟免許保持者の監督下という若干の条件は付くが、事実上自分たちがわなを仕掛けて捕獲するという攻めの姿勢に転じることができる。
 ただ、いろんな場所の田畑にわなが仕掛けられるようになると、人への事故が心配される。わなの種類にもよると思うが、例えば檻(おり)のわなに興味本位で近付いた子どもが閉じ込められたり、落ちてきた檻の扉に腕を挟まれ骨折等々。こんなことが起きないよう十分な注意、啓発が必要。あと、農家の人たちが捕獲した鳥獣をどうやって処分するのかも問題。自分でするのは危険だから、もちろん監督している狩猟免許保持者が銃殺などするのだろうが、その人がたまたま地元にいなかったり、連絡が取れなかったりしたらどうするのか。今後、どんどん捕獲が増えると予想されるので、行政で「捕獲鳥獣処分隊」みたいな組織をつくって対応すればいいのではないだろうか。
 いずれにしても鳥獣被害の軽減に期待したい。 (吉)

関連記事

フォトニュース

  1. 今年も咲きました!

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る