収穫で活気づく梅の里

 日本一の梅産地のみなべ町で、先月から収穫作業が始まった。この時期になると、住民らは梅一色という感じで、筆者が一番「みなべ町」を感じる時期だ。梅の里ならではの独特の学校行事もあり、旧南部川村の小中学校では最盛期になると一日梅収穫体験を実施。最近は平日に行われることが少なくなったが、その日は登校せず朝から梅畑に出向いて家族を手伝うという独特の伝統行事が行われている▼しかし、毎年と言っていいほど梅には低温被害や病害虫の多発など、収穫を左右するアクシデントが発生する。それほど梅は気象条件など外部的な要因に影響されやすいということだろう。JAみなべいなみ元専務の鈴木義一さんは「長年梅の販売を行っていても、満足な展開をできた年は数えるほどしかない」と、同JAに勤務されていた頃よく言っておられた▼ことしも先月29~30日にかけて台風2号から変化した温帯低気圧の影響を受け、強風で落果。関係者らが30日に調査した結果、被害総額は約11億円にも及んだ。これまでの調査では果実数は平年並みということだったが、今回の台風の影響で平年を下回る可能性も出てきたといえるだろう。産地にとってはことしもまたアクシデントが発生した形となってしまった▼梅の収穫はこれからが本番を迎える。昔から地元では「梅はとってみなければ収量は分からない」とよく言われる。なっている時の見た目で判断しても、実際とは異なる場合が多いということだ▼ことしは大震災もあり、暗いムードが漂っているが、梅はアクシデントを乗り越えて豊作となることを期待したい。そして、地域が活気付くことを願いたい。  (雄)

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