仮想水が物語る環境教育

 バーチャルウオーター(仮想水)とは、農畜産物等食料を輸入している国が、自国で生産すると仮定したらどれくらいの水が必要かという考え方である。分かりやすく言うとトウモロコシを作るのに水がいり、牛はこれらを食べながら育つため、牛肉1㌔の生産でも莫大な量の水が必要ということ。多くの農畜産物を輸入するわが国は水を節約していることとなり、水不足など海外の水資源問題は深くかかわる。
 日高川町の水道店に勤務する川口朋久さんが環境教育インストラクターの資格を取得した。環境問題への思いは熱く、特に子どもたちに環境に興味を持ってほしいのだという。普及啓発活動として会員の水道協会では毎年、日高川の水質を調べ、小中学校や団体に身近な河川の水質調査を呼びかけている。昨年は子どもエコ検定の試験会場を日高川町に誘致、試験前には勉強会を開くなど啓発に努めている。
 前述のバーチャルウオーター。川口さんによると、検定前の勉強会で知っている子どもは1人もいなかったという。これに対し、都会の子は大手学習塾などで環境について学んでおり、バーチャルウオーター一つとってみても、環境教育において都会と田舎の子の間に地域格差があると指摘。子どもに環境教育を行うにはまず大人が環境に興味を持ち、勉強することが大切だと訴える。それが本来の姿であり、そうあるべきだと思うが、日々の暮らしの中で勉強することは難しい。報道番組をきっかけとしたり、家族で河川に立ち寄った際などに子どもに興味を持たせたいがそれも虫のいい話か。その点、水質調査やエコ検定などは子どもに興味を抱かせるには最適で、参加を促すとともに、一緒に勉強してみてはどうだろう。    (昌)

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