ワクチンにもっと判断材料を

 市では前年度から、周辺町も本年度から子宮頸がんワクチン予防接種を無料で実施する。子宮頸がんは男性との性交渉で発症する恐れがあり、近年その患者が増えているが、ワクチン接種で予防できるがんとされており、外国では早くから予防接種が行われている。わが国はおととし秋に使用認可を出し、本年度から補助金も出すことになっている。
 そんな折、本社に11歳の女の子からはがきが届いた。そこには「知事さん、町長さんへ。副作用を知っているのですか。こわいワクチンをやめてください。私達を苦しめないで」とつづられていた。確かに子宮頸がんワクチンについては一部専門家の間では副作用に警鐘を鳴らしている。特に最近の「アジュバンド(免疫不活性剤または免疫増強剤)」を使った新型ワクチンがもたらす人体への長期的な影響はまだ実験段階にあり、不妊症を引き起こす恐れも指摘されている。そんな話を聞くと怖い気持ちも分かる。
 ただ、いまや多くの子どもから大人までが受けているインフルエンザ予防のワクチンでも1000万分の3で死亡例が報告されているなど、どんなワクチン接種でも副作用が全くないということはない。子宮頸がんも例外ではなく、だから接種を受ける側は将来的に子宮頸がんを患うリスクを減らすのか、ワクチン接種に伴う副作用を回避するのかという選択になる。どちらの確率が高いのか、低いのか分からないが、できることなら行政は一度こういった確率を試算して啓発するのも手ではないだろうか。子宮頸がんワクチンを推進または否定するわけではないが、いずれにしても接種は強制ではなく任意。行政側は判断しやすい材料を提供していくべきだと思う。      (吉)

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