善意のブームを本物の運動に

 急激な広がりをみせている「伊達直人」名義のランドセルなどの寄付。伊達直人とはアニメ 「タイガーマスク」 に出てくる孤児院のあしながおじさん (タイガーマスク) で、このホットなニュースに、昔、師走になると大阪の地下街の壁に一万円札を張り付けた 「街の天狗」 を思い出した。
 いまからもう30年以上前になるのか、貧しい人のために使ってほしいと、世の中を憂う激励の言葉とともに、6時の関西のテレビニュースで「ことしも出ました」的に報道されていたのが懐かしい。
 今回のタイガーマスク運動も、ことしについては「謎の人物から○○に○○が○個届いた」という事実よりも、同じような善意の模倣がものすごい勢いで広がり、名義も伊達直人だけでなく矢吹ジョー、鉄人28号などいろんなアニメキャラが出ているという現象が面白いという話。プレゼントする側も取材をするマスコミの側も、施設の人たちも含めてそれぞれが役割を心得て盛り上がっている「ブーム」にすぎない。
 とはいえ、児童養護施設などにこぞってプレゼントをするのはいい話。ポイントは自ら名乗らない匿名の援助で、他の慈善団体やボランティア活動家のニュースと違い、「またか」とは思いつつも気持ちがいい。
 大みそかの紅白の裏番組として、日本テレビが風物詩化を狙っているのが「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで 絶対に笑ってはいけない○○」シリーズ。今回が8年目となり、えらいもので、「年越しのテレビといえば…」というふうになりつつある。
 伊達直人のランドセルは来年も登場するのか。人知れず続けてこそ定着、本物の運動となる。       (静)

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