ラストサマー⑥ 国際開洋の岡田睦史君と趙英学君

709①.jpg 2人とも神奈川県からのいわゆる野球留学。同じく関東出身、生まれ故郷を離れての生活のたいへんさを知る谷津田伸二監督も「見ず知らずの地方へ来てよくやってきた」と2年3カ月余りの頑張りを評価する。
 
 趙選手は横浜市出身。中学時代の指導者の勧めがあってビルが建ち並ぶ都会から単身、山奥の学校へ入学した。大学でも野球がしたいとの夢を持ち、入学後も「和歌山の高いレベルの中でプレーできるのが楽しみ」と不安や迷いは一切なし。最後の夏を前に「帰りたいと思ったことは一度もない。いい指導者とチームメートに恵まれて最高でした」と笑顔。
 
 和歌山へ引っ越す前は「行ったこともないし、近畿の下の方というぐらいしか知らなかった」。川崎市出身の岡田選手は、生活環境や言葉の違いになかなかなじめなかった。2年生の不調に陥った時をはじめ、「帰りたい」と思ったことは数え切れない。「それでも、続けてこれたのはチームメートの応援があったから」。和歌山で仲間と白球を追ってきた時間は宝物、今ではそう感じている。
 
 趙選手は俊足巧打の遊撃手、内外野どこでも守れる貴重な戦力。岡田選手は連戦となる夏には欠かせない、力強い直球を武器とする2番手投手に成長した。同じ出身地のため、入学時から仲がいい。「力を合わせて絶対甲子園へ行く」と声をそろえ、青春時代を一緒に過ごした第二のふるさとでのフィナーレへ闘志を燃やしている。

関連記事

フォトニュース

  1. ちょっと遅くなりましたが

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「悪人」「怒り」等、多くの作品が映画化されている吉田修一。最新の映画化作品は藤原竜也、竹内涼真ら出…
  2.  週刊少年ジャンプに連載中の漫画「Dr.STONE(ドクターストーン)」を紹介します。  …
  3.  短歌をやっている母の本棚に20年ほど前からあった著者のサイン入り歌集ですが、今回初めて中身を読みま…
  4.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  5.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
ページ上部へ戻る