ラストサマー④ 紀央館の塩嵜瑞紀君

707⑤.jpg チームのムードメーカー。「いけーッ」。故障の影響もあって最後の夏は3塁ランナーコーチとして走者の背中を押す。
 
 ことし春先に右肩を痛め、6月には骨にひびが入った。全力でボールを投げたりバットを振ったりは困難な状態となったが、昨年夏の紀三井寺経験と的確な判断力を買われ、ランナーコーチを任されることになった。選手として出場できない悔しさはあるが、グラウンドに立って試合に加われるならやりがいもある。
 打球や走者のスピード、試合の流れ、守備位置を考えた上で下す瞬時の判断。加藤陽一郎監督やナインが信頼してくれ、与えてくれたポジション。左手を回す時はコーチャーズボックスからはみ出しそうになるほどのジェスチャーで期待に応えるつもりだ。
 
 小柄だが、守備力はチーム一。練習では捕球だけのノック、片手での素振りにも汗。いざという時の出場へ準備を怠らない。何より元気が取りえの最上級生。チームの雰囲気を損なわないよう仲間とほぼ同じメニューに取り組む。「けがをしていても、暗くなるより明るくしよう」と人一倍大きな声を張り上げる。
 
 定位置の2塁は後輩に託し、 「安心して任せられます」と活躍を期待している。最高のチームメートに恵まれ、白球を追ってきた2年4カ月余りの集大成の夏はもうすぐ開幕。「みんなで甲子園の土を踏みたいですね」と目を輝かせている。

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