小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記 (辻村深月著 小学館)

現在放映中のあの有名アニメの映画脚本を手がけた直木賞作家が、自ら書き下ろした物語(小説)を紹介します。

物語 登校前のいつもの朝、テレビでは月面探査機「ナヨタケ」が捉えた映像を報じている。人が生きるには過酷なはずの月面の大きな岩陰に何かがよぎる。カメラは岩の向こうに回り込み、そこに確かに白い影が捉えられた―その時、突如なんらかの衝撃でカメラは故障。映像は途切れてしまった。この映像に釘付けになったのび太は、遅刻寸前に学校に到着。教室でも話題は月のニュース。いろいろな説を唱える友達のなかに割って入ったのび太が説いたのは「白い影は、月のウサギだ!」。自信があった説をみんなにバカにされたのび太が救いを求めたのは「ドラえも~ん!」。ドラえもんがやれやれと取り出したひみつ道具は「異説クラブメンバーズバッジ」。そのバッジを着けている仲間にだけ異説の世界が現実になるというもの。バッジを使って月にウサギの国を作りバカにした友達を驚かそうと準備が始まった。そんなある日、のび太のクラスに転校生「ルカ」がやってきた。いつもの空き地でみんなを月に作ったウサギ王国に招待していると、ルカが「仲間に入れてよ」と入ってきた。バッジを着け、どこでもドアで月に向かった一行。襲いかかる危機と明らかになるルカの正体。

小説は、細かい描写からその世界を無限に想像できるところ好きでしたが、この本を読んで自分の想像力が追い付かず、このシーンはどんな風に映像化されているのだろうと思いながら読みました。太陽系の外、千年前までとスケールの大きな話の中に友情が詰まっていて、お茶目なファインプレーをするキャラクターに癒されつつ、刹那を生きる意味も考えさせられる重厚な一冊でした。

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