空き家撤去補助 御坊市の予算10倍に

 昨年9月に日高地方を直撃した台風21号で多くの家屋が被害を受けて以降、御坊市には「空き家除去補助金」への問い合わせが急増。本年度補正予算でも一部対応したが、現時点で10軒以上が待ちの状態。市は住民の期待に応えようと、新年度予算案に本年度の10倍となる50軒分、4000万円の予算を計上した。倒壊等の危険がある空き家の撤去を促進しようと始まった事業で、市民の意識が高まっていることを機に、補助金の活用をPRする考えだ。

 空き家の増加は全国的に問題となっており、国は2015年に「空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針」を策定。これを受け御坊市は16年度に市内の空き家実態調査を行い、496件を空き家認定。このうち「放置すれば保安上危険になる恐れあり」が159軒、「著しく景観を損なっている状態」が60軒、「生活環境の保全のために放置することが不適切」は33軒あった。倒壊等の危険がある空き家は、地震等で避難路を防ぐ可能性もあり、市は撤去を促すために国の補助事業を活用して17年度から除去補助金を創設した。

 補助額は撤去費の5分の4、上限80万円(国40万円、市40万円)で、初年度の利用は5軒、2年目の本年度も当初は5軒分の400万円を計上していたが、9月の台風で被害を受けた空き家が多かったことから補助金への問い合わせが一気に数十件あり、12月議会で16軒分の補正予算を追加して本年度は21軒に補助を出した。

 まだ十数軒が補助金待ちの状態であることと、異常気象が続くなか、昨年のような強い台風が直撃する可能性があることも踏まえ、19年度は本年度当初比10倍の50軒分の予算を計上した。空き家の撤去が促進されれば防災面や生活環境面でもメリットが多く、市は補助金の活用を積極的にアピールしていく。

 市都市建設課は「空き家は今後も増えることが予想される。放置された空き家は地震の揺れで倒壊して避難路をふさいだり、台風で隣家に被害を及ぼす可能性もある。撤去を考えてもらうきっかけになれば」と話している。

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