県林業試験場 ニホンジカの簡易捕獲技術開発

 県林業試験場(上富田町)は、農林業に被害を与えているニホンジカをくくりわな(踏み上げ式)で簡易に捕獲する技術を開発した。エサなどでシカを誘引・誘導する方法で、未経験者でもベテランの狩猟者以上の成果が期待できるという。同試験場では「植栽したスギやヒノキの苗を食べられる食害が深刻。簡単な方法なので試してもらいたい」と話している。

 くくりわなはシカが踏み台に足を入れるとワイヤーが締まって捕獲するという仕組み。通常はシカが通る獣道に仕掛けるが、設置する場所選びなどに熟練した経験や高度な技術が必要となる。今回、林業試験場ではくくりわなの経験が乏しい人でも効果的に捕獲できる技術を開発した。

 方法は、1週間に1㌔のエサを3週間にわたって置き、ニホンジカの警戒心を弱める。次にシカがエサを食べようとすると必ずわなに足を入れるように倒木と石で「コ」の字のような形の囲いを作るというやり方。

 上富田町と田辺市で実験を行い、エサには牧草を固めて乾燥させたヘイキューブを使用した。シカの出現は給餌前と3週間の給餌後では約2倍に増え、実際に2カ所にわなを仕掛けたところ、20日間でそれぞれ5頭と8頭、計13頭が捕獲できた。通常の方法の2~3倍となる捕獲効率という。同試験場では「くくりわなを使ってシカを捕獲する場合は、狩猟免許が必要です。わなに掛かったシカは暴れるので、防護柵が破損されない場所に仕掛けを設置することも大切。今回は植栽地の防護柵の近くで実験を行ったが、畑の近くなどでも応用できるのでは」と話している。近く、県林業試験場のホームページにマニュアルを掲載する。詳しくは同試験場℡0739―47―2468。

写真=くくりわなに掛かったニホンジカ

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