市民教養講座で杉村太蔵さんが日本語る

 2018年度第5回市民教養講座が1日、御坊市民文化会館大ホールで開かれた。講師はテレビなどでおなじみの元衆議院議員、杉村太蔵さん。議員時代に勉強したこと、証券会社勤務時の知識等をもとに、日本の現状と進むべき道などについて熱を込めて歯切れよく語り、満席の観客は熱心に耳を傾けた。

 杉村さんはまず、講演前に道成寺で宮子姫伝説を聞いたことを話し、「素晴らしい話ですね。御坊には歴史を感じます」と感動を伝えた。

 国会議員時代、厚生労働委員会に所属していたことを述べ、日本の100歳以上の人口が、小泉元首相が竹下政権で厚生大臣となった30年前には3000人、現在は6万9700人と20倍以上になっていることを説明。「今は80歳以上は長寿ではなく普通。多くの人が年金に不満と不安を持っているが、国民皆保険制度をつくった岸信介時代には平均寿命は60~65歳。こんなに皆が長生きするとは思っていなかった。国民年金は65歳に受け取り始めてから10年、75歳でほぼ元がとれる。100歳まで生きるなら25年はまるもうけ。こんな金融商品は日本の年金以外にはありません」と話した。「終戦直後、2度と戦争をしない国に、長生きできる国にと2つの目標を立ててやってきた。今、それは実現。新たな目標はただ長生きするのではなく、健康で長生きできる国になること。日本人は変化への対応能力がずば抜けた国。きっと実現できる」と熱を込めて語った。

 リーダーの資質は話に説得力を持つことだとして観客に実践してもらう場面も。ハーバード大学で大人気となっている日本史講座の試験問題「①関ケ原(1600年)②明治政府誕生(1868年)③第2次世界大戦敗戦(1945年)のうち一番大きな転換点と思うものを選び、理由を書け」を紹介し、①~③をそれぞれ選んだ3人に舞台へ上がってもらい、順にプレゼン。「戦乱の世から中央集権国家となり、日本が初めて一つの権力のもとで動き出した時だから」「それまで国内のことだけを見ていればよかったのが、初めて海外に目を向けることになった」「それまでの絶対軍国主義から自由になり、発展して経済大国になる基礎がこの時にできた」と語った。杉村さんは「3人とも素晴らしかった。全国の講演会でこれをやっているが、こんなことは他の所ではない。さすが、歴史ある御坊です」と感嘆していた。

写真=日本の現状を語る杉村さん

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