日高高校で災害時FM局設置訓練

 災害発生時に被害状況や避難所情報などをラジオのFM放送で発信するための臨時災害放送局の設置訓練が、29日に日高高校で行われた。県情報化推進協議会(WIDA・ワイダ)主催の訓練で、生徒も取材やアナウンサーとして参加。避難所やライフラインなど想定した情報を電波に乗せて発信し、万が一の事態へ意識を高めた。

 臨時災害放送局は災害が発生した際にのみ、簡易な機材などを使って開局し、給水車の配水時間など被災者に有用な情報を発信。1995年の阪神・淡路大震災のころから始まり、東日本大震災や熊本地震では多くの自治体が開局し、住民に情報を送った。

 ワイダは和歌山大学やNHK和歌山放送局などで組織。有事の際、スムーズに臨時放送局を開設できるよう、県内のFM局がない地域で訓練を実施しており、これまで海南や串本でも行ってきた。また訓練ではアナウンサーなどに高校生を起用し、万が一の際に活躍できるための人材育成にも力を入れている。

 今回の訓練では同校1階の応接室と隣接する校長室を使用。最初に御坊市の防災担当職員が校長室で記者会見し、避難所の運営状況や救援物資、ライフライン情報などを提供。生徒たちは職員に質問するなどして取材し、聞き取った情報で放送の原稿を作成。放送は応接室に機材を設置して、プロのラジオアナウンサー2人とともに行い、まとめた原稿を読み上げた。生徒たちは緊張しながらも取材した情報を日本語と英語で的確に読み、アナウンサーからの質問にも答えた。参加した生徒は附属中生含め15人で、それぞれ順番にブースに入った。

 2年生の立花幸士朗君は「取材で住民がどういった情報を必要としているかを考えながら聞き、放送では時間や場所など重要な情報はゆっくり読むように心がけました。責任のある仕事なのでとても緊張しました。実際の災害で放送することになっても今回の経験を生かせると思います」と話していた。

 放送は実際にFM79・5MHzで流した。和歌山大学の学生が各地に分かれて電波の受信状況をチェックするとともに、保護者にも受信感度のチェックで協力を呼びかけており、今後取りまとめる。

写真=アナウンサーになって原稿を読み上げる生徒

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