北海道胆振東部地震 和高専教授ら現地調査

 和歌山高専(角田範義校長)は11日、9月6日に発生した北海道胆振東部地震で、現地調査を行った環境都市工学科の教授、准教授による学生対象の調査報告会を開いた。札幌市内で発生した液状化による地盤沈下の原因については、過去に沢(短い川)があったことが原因と分析。和歌山県内にも同様の箇所が多く、津波の発生も加わる南海トラフ地震では、避難がより困難になる可能性を指摘した。

 地震は午前3時7分に北海道胆振地方中東部を震源として発生。地震の規模はマグニチュード6・7、最大震度は7。被害は死者41人、建物全壊156棟をはじめ多くの重軽傷者、建物損壊があった。

 現地調査したのは辻原治教授と林和幸准教授。講演では辻原教授が地震の揺れは上下動が大きかったこと、土砂崩れや液状化は直前に台風による降雨の影響があったと分析。林准教授は液状化で道路陥没や家が傾くなどの被害があった札幌市清田地区の現状と原因で報告。東日本大震災の際の千葉県での液状化は土地全体が沈下したのに対し、清田地区では特定の場所がV字型に沈下していることを写真で紹介。周辺住民への聞き込みや過去の航空写真を見比べる中で、沈下した場所は過去に沢があったことを発見。そのため地盤が緩んでおり、液状化が発生したと推測した。

 また和歌山県内でも沢や用水路などが埋められ、現在は宅地となっている場所がたくさんあるとし、さらに南海トラフ地震では北海道の地震ではなかった津波が襲来するため避難する必要があると指摘。「マンホールが飛び出したり、地面が陥没する道路を車で走行するのは難しい」と避難路を考える上で液状化の恐れがある場所を把握しておく必要があることを訴え、傍聴した1~5年生の学生に向けては「過去の航空写真は公開されているので、皆さんもさまざまな地域で調査してほしい」と呼びかけた。

写真=スクリーンで傾いた家について説明する林准教授

関連記事

カテゴリー

ページ上部へ戻る