中華の野望に日本の覚悟は

 お祭り騒ぎの米朝首脳会談から2週間が過ぎた。会談直前のトランプ大統領の妙な優形に期待が萎み、日本人にとっては期待外れという声も多く、すでに国民の関心はワールドカップしかない。
 W杯の熱狂の陰で、米国のマティス国防長官が中韓を歴訪、中国では習近平国家主席と会談した。マティス氏はあらためて中国による南シナ海の軍事拠点化を非難し、習氏は「祖先の残した領土は一寸たりとも失えない」と突っぱねたらしい。
 中国はアヘン戦争から大東亜戦争で日本が負けるまで約100年、その間に欧米列強と日本に受けた屈辱と苦しみを100倍にして返してやろうと、国際社会が地獄の大戦を経てようやく手に入れた普遍的正義はまったく価値を認めず、「中華民族の偉大なる復興」に向け突き進んでいる。
 東アジアの覇権はもちろん、米国に太平洋を二分して分け合おうとまでいう。さしあたっての狙いは台湾で、その後は日本の尖閣諸島、さらに沖縄全体をものみ込もうという野望を隠さない。このままの状況が続けばどうなるのか。
 歴史をみると、アテネとスパルタ、大英帝国とドイツ帝国、米国と日本など、既成の超大国と新興国が生き残りをかけて軍拡を競い、最終的に衝突した。米朝会談前後からのトランプ大統領の決断と側近の奔走をみると、いよいよ米国は本丸の中国に本格的な経済戦争を仕掛けたかのようだ。
 先日、沖縄を訪れた台湾の李登輝元総統が中国の脅威を念頭に、日台米の連携、さらに日本の変化(自立)を求めた。変化とは、具体的には憲法9条改正をさすのだろうが、台湾の緊張から米中の戦端が開かれたとき、核を持つ中国を相手に日本はともに戦うのか。その覚悟が問われている。(静)

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