会津若松の室井市長が御坊を訪問

 150年前、会津藩士の山川浩が鳥羽伏見の戦いで敗れて御坊に落ち延びた際、中吉旅館を営んでいた中野家に手厚い看護を受けたことがきっかけで、御坊市と会津若松市の交流が再び脚光を浴びるなか、会津若松市の室井照平市長が16日、御坊市を初めて訪問した。短い時間ながら柏木征夫市長と懇談し、山川ゆかりの品の寄贈に感謝。柏木市長も「今後も友好を深めていきたい」と交流促進に期待を込めた。
 戊辰戦争の緒戦となった鳥羽伏見の戦いに敗れた山川ら多くの会津藩士を、中吉旅館の女将らが惨状を見かねて招き入れた。手厚い看護のおかげで回復し、江戸から会津へと戻ることができた山川はその後も中野家と交流を続け、漆塗りの椀や九谷焼の大皿、礼状などを贈っていた。
 戊辰150年の節目にあたることし1月、中吉旅館子孫一同として、所有していた椀や大皿など山川から贈られた品をすべて、会津若松市に寄贈していた。
 室井市長は「どうしても直接お礼を言いたかった」と、この日和歌山市で開かれていた「ジャパン漆サミット」に参加していた合間を縫って御坊へ足を延ばし、柏木市長と初対面。「戊辰150年の年に価値のある山川ゆかりの品をいただき、本当にありがたい。特別展として開催しており、市民や子どもたちに見てもらっています」と説明。「もし御坊で助けてもらっていなければ、歴史が変わっていたかもしれない」と150年前の縁に感謝し、柏木市長も「ここらの人は人情に厚いんです」と応えた。
 わずか10分ほどの短い懇談だったが、互いに交流を深めていく考えを持っており、室井市長は「あらためてきちんと時間をとって今後のことを話し合いたい」とし、柏木市長は以前から姉妹都市や友好都市などの関係構築への思いを持っており、「室井市長は気さくな方。こうやってじっくりと交流を深めていきたい。今度は会津若松市へ行きたい」と150年前からの縁を今後、さらに発展させたい考えを示した。

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