由良港防波堤整備 巨大ケーソン製作始まる

 県が津波対策で進めている由良港防波堤整備事業は、構造物の建設工事が本格的に始まった。現在、由良町阿戸の陸上で防波堤のメインとなる巨大ケーソンや消波ブロックを製造しており、来年度からはクレーン船を使って海での設置工事もスタート。67億円を投入する一大プロジェクトはいまのところ順調な出足で、2024年度末の完成を目指している。
 由良港防波堤整備事業は、県の「津波から『逃げ切る』支援対策プログラム」の一環。10年度に由良町などから要望を受け、県が12年度に事業化して現地測量と調査ボーリングを実施。13年度は基本設計を行った。その後、地元区や漁協組合、企業などに説明を行い、昨年12月までに同意。ことし5月には起工式を行い、現場着手に向けた準備を進めていた。
 事業計画によると、神谷側から延長350㍍、高さ6・5㍍、柏側から延長100㍍、高さ5・5㍍の防波堤を整備。阿戸の民間用地を借り受けて製造しているケーソンや消波ブロックは、柏側の防波堤に利用。ケーソンは鉄筋コンクリート製で、高さ12・5㍍、幅9・3㍍、長さ17・3㍍。現在、2基が姿を現し、ようやく工事が目に見えてきた。来年5月までにあと2基を製造する。消波ブロックは計1000基が必要で、これまでに約200個が出来上がっている。
 来年度からはクレーン船でケーソンなどの設置を行い、柏側の防波堤工事は19年度末までの完成を目指す。その後、神谷側の防波堤整備に取り掛かっていく。
 神谷と柏側の2カ所の防波堤が完成すれば、東海・東南海・南海の3連動地震が発生した場合、周辺地域の津波浸水深が防波堤の完成前に比べ1㍍低減し、浸水エリアが約22㌶から6㌶に縮小。津波被害が大きく軽減されると期待される。荒天時の漁船などの避難港としても一層利用しやすくなる。また、2カ所の防波堤の間は約450㍍開いており、大型船舶などの航路として安全性を確保している。
 
 
 
 

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