無法には断固正義で対抗を

 温暖な太平洋側の和歌山県民にとって、日本海はどこか暗い印象がある。とくに冬場は演歌や映画の影響もあるだろうが、吹きつける風雪の厳しさの反面、温かい温泉と鍋、うまいお酒が日本人の旅情をそそる。
 そんな日本人の心の原風景ともいえる日本海の沿岸に、連日、北朝鮮の木造船が流れ着いている。船員が全員死亡し、エンジンが壊れた船だけが漂着するケースもあれば、数人の船員が乗ったまま流れ着くこともある。
 北海道最南端、渡島半島の松前町では、無人島の松前小島に木造船が接岸し、物置の中にあった家電製品や発電機が盗まれた。道警は9日、木造船の船長ら3人を窃盗の疑いで逮捕した。
 北朝鮮は経済制裁により食糧難がさらに深刻化しており、政権が人民に魚を獲ることを指示しているという。人民にとって指示は絶対の命令であり、いつの時代かと驚くような木造船で、無謀にも荒れる日本海に出て転覆、遭難を繰り返しているらしい。
 木造船が押し寄せているのは、「大和堆」と呼ばれる日本海屈指の漁場。日本の排他的経済水域の内側で、無論、外国の船が無許可で漁をすることは許されない。警告を発してもどこ吹く風で、この盗人の開き直りはどこからきているのか。
 かつて根室の漁船が国後島付近で漁をしていて、日本側が自主的に引いたトラブル回避のための調整区域ラインをわずか数百㍍外れた瞬間、ロシアの警備艇が銃撃し、日本人漁師が殺害された。
 「わが国固有の領土」に面した海は領海であり、EEZの大和堆も経済的主権は完全に日本にある。ロシアのような無法は許されないが、領土、領海をめぐる意識の低さは、高まる緊張のなかも変わりはないようだ。   (静)

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  1. う~ん、けっこう汚れてますね

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